2009年03月28日
金の差し歯
ある日の出来事。
そこは、緑の生い茂る森。
木々の隙間から、光が差し込み、澄んだ空気が照らされ、キラキラと輝いている。
とても美しく、ゆったりと時が流れている…
目の前には、湖が広がり、そっと近寄ると、私の足音で、ゆらゆらと湖面に波紋が広がった。
覗き込むと、水に私の顔が映し出され、その水は、私の心をも、映し出してしまいそうな程に透き通っており、
見ているだけで、私の乾いた心を潤していった…
ポチャン!
その音で、私はハッと我に還り、慌てて口元を押さえた。
が、後の祭りだった…
私は、湖の美しさに気をとられ、知らず知らずのうちに、いつもの癖で、口をポカンと開けていた様だった。
そして、その口から、差し歯がこぼれ落ちて、湖に落ちてしまったのだった…
「えらいこっちゃ…」
透き通った水の中に、my差し歯は、吸い込まれるように沈んでいき、底知れぬ湖底へと消えていってしまった…
「もー、嫌やわぁー!また歯医者いかなあかんやん!
また歯作るついでに、歯石を変な金具で、ガリガリして取られるやん…
あれ地味に痛いねんな…
ほんで、エプロンにめっちゃ歯石飛んで、うわー!こいつ、もんのすごい歯石ついてるやん。
今度から影で、歯石女って呼んだんねん!って思われるやーん!」
そんな事を考えていると、ブクブクブク…ザバーン!
…突然、水しぶきが上がったかと思うと、中からパンチパーマで、
肩に大量のワカメを乗っけたおっさんが出てきて、こう告げたのだった。
「お前の落としたのは、この、金の差し歯か?それとも銀の差し歯か?それともこの、セラミックで出来た、普通の差し歯か?」
…どう見ても、石立鉄夫である…
しかし、今は、鉄夫であろうが、なかろうが、そんな事など、どうでもよい!私は迷わず
「その、金の差し歯です!」
すると鉄夫は、悲しそうな目をし、ワカメなびかせながら
「お前の様な嘘つきは、フグの刑に処され、しばらく苦しむがよい…」
と、言い残し、また水の中へと消えていったのでした…
*この物語はフィクションです。
Posted by てぽぽ at 10:22│Comments(2)
│RLife
この記事へのコメント
でた テポゴ13
なつかしw
なつかしw
Posted by へなさん at 2009年03月28日 12:02
なつかしの狙撃手ですよw
Posted by てぽぽ
at 2009年03月28日 12:06
